リウマチとは

リウマチ

リウマチは、関節や骨などに痛みやこわばりが起こる病気です。この中には幾つかの疾患がありますが、とくに多いのが関節リウマチです。この場合、主に手の指や手首などの関節から炎症が起こり、痛みやこわばりなどが進行していきます。関節の滑膜という組織にリンパ系細胞が集まっていくため、滑膜炎などが引き起こされます。

炎症が進行すると、関節の変形や機能低下、さらには軟骨や骨の破壊が起こります。一度破壊された関節は元に戻らないため、病状が悪化すると、整形外科で手術を行う必要があります。
下表のような症状がみられたときは、リウマチの可能性がありますので、なるべく早めに当院をご受診ください。

このような方は
ご相談ください

  • 朝起きたときに手指などがこわばっている
  • 手や足の動かしにくさを感じている
  • 関節が腫れてきた
  • 指の関節が痛い
  • 複数の関節に痛みが広がってきた
  • 腱鞘炎のような気がする
  • 関節が変形してきた

など

リウマチ科の
主な疾患

関節リウマチ

関節リウマチは、免疫異常などが原因となって複数の関節に腫れや痛みが起きてしまう病気です。初期の段階では、指先の違和感程度ですが、進行すると骨が変形をきたすこともあります。

腫れやすい部位は、手指の関節、肘関節、膝関節、肩関節などです。複数の関節で腫れや痛みがみられますが、さらに関節部の変形、微熱、倦怠感、食欲不振などの症状が現れることもあります。この病気は30~50歳代の女性に発症しやすく、女性患者数は男性患者の約3~4倍とも言われています。

初期の段階ならば、免疫を抑える効果のある抗リウマチ薬、病気の進行や関節の破壊を防ぐための生物学的製剤、痛み止めとしてステロイド薬などのお薬で治療します。さらに、動きにくくなっている関節部の状態を改善させるため、リハビリテーションも行います。ただし、関節の変形などが進行し、日常生活に支障をきたしているときは、人工関節置換術や関節固定術、滑膜切除術などの手術が必要になります。

リウマチ性多発筋痛症

リウマチ性多発筋痛症は、肩や腰周囲の筋肉など全身に激しい痛みが起こる病気のひとつです。とくに、60歳以上の活動的な男性に多くみられます。目立った兆候はないのに、ある日突然、全身や関節に激しい痛みが起こります。患者様にもよりますが、激しい痛みのために眠れない状態になることも多いです。

治療に関していうと、基本的にはステロイド薬を使用します。これによって症状は軽快します。ただし、服薬を中止すると再発することがあるので、慎重に減薬していく必要があります。

痛風

痛風になると、足の親指の付け根などに激しい痛みや腫れが起こります。「風に当たっただけでも痛い」という状態になるため、痛風と呼ばれるようになりました。なお、痛風の原因となるのは、高尿酸血症と呼ばれている病気です。この病気によって血液中に含まれる尿酸の量が多くなると、余分な尿酸は針状に結晶化します。これが親指の付け根などに蓄積すると、炎症反応によって激痛を起こしてしまうのです。

なお、関節の痛みなどの発作症状は数日間ほど続きますが、その後は痛みや腫れがおさまります。しかし、病気が治ったわけではありません。きちんと治療を受けておかないと、痛風発作が繰り返されたり、関節の変形などが起こってしまいます。そのため、医療機関を受診し、お薬による治療や運動療法を行うようにしてください。